2015年8月14日金曜日

オスの性(さが)

少し前に仕事で走っていると前に初代ホンダライフが・・・

しかも黒髪が美しい女の人が運転している・・・前のパブリカの一件もある・・・
私も波乱万丈の人生を乗り越えて来た男だ。2度騙される程、愚か者ではない。
さっさと追い抜こう。

真っ直ぐ前を向き通り過ぎる。。。はずが・・・勝手に・・・勝手に・・・クビが回転する・・・・・・・・・・
ゲッゲッ!! ロッジ似のおじさん・・・・ひとりでにたにたしている。。。。
固まった私はそのまま中央分離帯に突っ込んだのは言うまでもない。

完。



2015年8月10日月曜日

バブル時代 ナンパ 歩き編

 現代ではあたって砕けろ精神でナンパを慣行した場合98%の確立で不審者として事情聴取をうけるだろう。

これはバブル時代、ナンパに生きた熱い男達の物語である。

16歳、どんな事にも興味を持ちチャレンジ精神旺盛な青春時代真っ只中の年頃。

 私の他に乙と丙が集まった昼下がり情報源豊かな乙が言った。「帯屋町でナンパ出来るらしい今度、行ってみん?」私も丙も学術的な検地に照らし合わせても否定する材料を持ち合わせていなかった。

 次の日曜日、国鉄の駅に3人が集結した。汽車で市内まで行き帯屋町と言う商店街を往復してこれと思うギャルに声をかける計画だ。

まず一声が大事だ。乙によると「チャ(茶)でもしばかん?」と言うのが正当な声のかけ方だと言う主張を信じてそれに決まった。帯屋町は結構長く、歩くと一回30分かかる。又、よくよく見るとナンパ目的と思われるライバルが結構な数、往復している。3人の緊張は半端ではない。今、思えばロボットのような歩き方になっていたようだ。

 朝、10時頃到着して2時間位たっただろうか。まだ一人にも声をかけれない。なぜか?いろいろな難解な数式を算出してみた結果。勇気が足らないと言う結論に達した。誰が声をかけるか・・・丙が言った「オ、オ、俺が行く」、丙の風貌は坊主頭に自家製で紫に染めたYシャツと言うコーディネートを施している。ソリも一応、入れている事だし。。丙に頼もう。

 丙がターゲットにしたのはよりによって綺麗なワンレグのお姉さんだった。丙が一気にお姉さんに接近した。右足と同時に右手も同時に出ている。丙「あのーすいません・・」お姉さん「・・・・」丙「チャでもしばかん?」一瞬の緊張感の後、お姉さんが鬼のように笑い「ボク いくつ?」丙「今度16」お姉さん「今度ね」失敗だ。今考えると仕事中のOLで30歳近くだっただろう。若さ=無謀=アホの二乗である。

その後、3人で話あった結果、なんでも良いので声をかけてみようと言う事になりジャガイモみたいな女子にも声をかけた。ナンパと言うよりスポーツだ。足はガクガクでもう歩けない。全く相手にされない。3人は映画の広告スクリーンの前でガックリ肩を落として座っていた。

そこへ女の子が来て私に「あの人誰?」とスクリーンを指差し話しかけて来た。映画等、全く興味ない私は「知らん」と言った。少しの間、女の子もそこにいたが去っていった。私は「知らんぞにゃ」と乙と丙に言うと二人とも「知らんにゃ」と同意した。今、思えば最大のチャンスだった。。。。逆ナンパと言う言葉があるのを知るにはそれから長い時間を要するのであった。

完。


2015年8月8日土曜日

スバル360と人生ゲーム

 今、考えると車との出会いは幼少の頃までさかのぼる。
 私の記憶では5,6才の駆け出しの頃だったと思う。
 当時、私の家族は母親と弟と私の3人家族でもっぱらの移動手段はバス、汽車、自転車だった。一家は主に自転車で移動した。運転手は母親、後ろの荷台に私、前のカゴに弟と言う構図だった。当然、活動範囲は狭く半径5km以内でそれが私たちの世界だった。
ある日そんな一家の価値感を大きく変える密書が届いた。
 母親の妹の彼氏が車を購入したと言う内容だった。その上、その車で海水浴に行こうとつづられていた。後におじさんになるこの彼氏は当時、大学生で建築設計士をめざしていた。今、思えば初めてのマイカー購入で楽しくてたまらなかったのだろう。それは私も同様で生まれて初めてのドライブになる。
 当日、胸をわくわくさせながら大通りで迎えを待っていた。ちびっ子必須の浮き輪を腰にセットしていたのは言うまでもない。しばらく待っていると彼方から異様にチビな車がこちらへ向かって来る。フロントガラス越しに満面の笑顔のおじさんとおばさんの顔が見えた。車が到着しておばさんのホッペタを見るとまつ毛がつている。大量の汗でつけまつ毛が流れ落ちた事は幼稚な私にも認識できた。
 外観もボロボロで色はあせてあちこちにサビが浮いていた。今、思えば15年落ち位のスバル360だったのだろう。子供心に「おじさんは余程、お金がないのだな・・」と思った事を今も鮮明に覚えている。
 定員オーバーだがなんとか5人を詰め込んで海までGO!!地獄の暑さで意識がもうろうとしながらもなんとか海までたどりつき楽しい1日を過ごした。
あれから30年後、私がスバル360をチューニングする事となるとはこの時、誰が予想しただろう。

スバル360のエンジンの腰上の部分を取り外してボーリングしてオーバーサイズピストンを組み込む。
メインディシュはここからだ。点火系と燃料系をデジタル化にすると言う作戦だ。
デスビは当時出たばかりのニッサンSR20エンジンのクラセンのシャフトを加工してドッキング。クラセンの中の円盤に穴が4個あいているので対角上の穴を2個アルミテープでふさぎ2気等に対応させる。
 燃料系はインマニにインジェクターホルダーを溶接してインジェターを取付けた。それらをフルコンで制御した。点火時期を合わせてエンジンをかけセッティングに出かけてみると今まで60kmしかでなかったものが80kmまで出るようになりアイドルアップ装着もありエンジンのかけ始めもスムーズだ。
ただ、月日がたつにつれ何か違和感をおぼえる。それは日に日に増して行く。
 幼少の頃の懐かしさからてんとう虫をさわったのだがてんとう虫とは違う車になったのがその理由だと気づくのにそう時間はかからなかった。
エンジンが調子が悪くなればポイントをぺーパーでこすり。フィルターにゴミが詰まれば外して掃除する。手がかかる分愛情もわくと言うものだ。デジタル化でエンジン音やフィーリングも変わってしまった。
アナログのエンジン音や友達や彼女と苦労してなんとか帰って来たと云う経験がいつか楽しい思い出になるのだろう。
ハイブリッドが当たり前になりEVが出番待ちと云う時代を向かえ何か寂しい気がするが時代の流れには逆らえない。
 最近の車に乗ったら体調が悪くなり信号待ちでエンストしているのと勘違いしてセルをまわしてしまう私は末期の思い出シンドローム病におかされてしまっているか運転中にサビと言う鉄分が不足してしまうのだろう。

ところでその後、おじさんはどうなったか・・・・
大学を無事卒業して今では設計士になりその後、独立したようだ。息子も京大に入り現在は独立している。「貧乏から脱出する方法は教育しかない」と言う言葉を立証した人生と言う事になるだろう。
 人生はまさに人生ゲームだ。そう言えば人生ゲームにはまった時期があったが私の場合、なぜか子供ばかり増えてお金が貯まらなかったな・・・完。



2015年8月6日木曜日

きこちゃん ~失糞伝~

今日は我が友 きこちゃんを、紹介しよう。 

分類及び特徴
・きこちゃんは、住民基本台帳によるとホモ・サピエンス 人科に属しているオス。
 推定年齢40歳 主に四国山脈の山中に生息。「幽霊」を異常に怖がる。天災の前兆を感じとり異常行動をとる事がある。殆どの場合は無口である。その他、詳細は不明。
戦歴
・きこちゃんは、食事中に2回、糞を垂れ流した事がある。
・きこちゃんは、一時期、ちびバイク「ウルフ」にはまった事がある。山道をヒザを擦りながらコーナーリング中、突然ギヤが焼きつき転倒。対向車のマークⅡのボンネットにバイクが突き刺さった事がある。ろっ骨がくだけ血を吐いたが終止微笑んでいた。
・きこちゃんは、行方不明になったが大都会「トウキョウ」で発見された事がある。
・きこちゃんは、握手をしたら「親友」と思い込む。
・きこちゃんは、女暴走族のリーダーを見るなりいきなり寄って行き顔面を2発、張り倒した事がある。その後、さらしを巻いた女暴走族は男らしいきこちゃんに惚れ2年間つきあったが性欲旺盛、野獣のきこちゃんに女を壊され別れた。その後、風俗にはまるがプロも次々と壊されていった。
・きこちゃんは、普段、「お金を貸してくれ」と仲間に言われると断れない。
・きこちゃんは、断れないがあいにく手持ちがない時は電話をかけて来る。神経細やかなきこちゃんは、お金の事は切り出しにくく30分は無言電話となる。そういう時はこちらが察して切り出してあげるのが正当なやり方である。
 
対処方法
①きこちゃんと山中で遭遇した場合は、きこちゃんの目をじっと見つめながら後ずさりする。又は、握手をする。嗅覚が鋭くプライドが高いきこちゃんに対して決して死んだ振りをしてはいけない。
②幽霊の振りをする。
③貴方がもし女の場合はあきらめる。
そんなきこちゃんの周りにはいつも仲間が集まっています。 完。

2015年8月4日火曜日

見てはいけないもの

 今日、街を走っていると前に真紅のボディがいかす初代パブリカを発見。ドライバーズシートに美しい黒髪がなびいている。
たぶんエメロンシャンプーを愛用しているのだろう。前があいたので一気に追い抜き振り向くと・・・・エメロンシャンプーの女性・・・
いやおばちゃんが大口を開けてあくびをしている。銀歯を少なくとも5本確認した。。。。それだけの事だ。。。。
初恋の相手は永遠に心の中にいるもの・・・そう見ないほうが良い事ある。。。。人生はそんなものだ。 完。



2015年8月2日日曜日

バブル時代 夜の歓楽街編

 今日は、羽振りの良いおんちゃんが飲みに連れて行ってくれると言う。
この時、10代後半だったが私は16の時にはもう飲み屋にツケがある状態だった。未成年だからどうのこうのと言う時代ではなかった。又、タバコも吸わないようではギャル(女子)にもてないような時代だ。
おじさんが実家までハイヤーで迎えに来てくれた。中心街につくと万札(1万円札)を渡し、「おつりはえいで」とおじさん。しぶい!!
おつりは6千円位あっただろう。と言うか先輩も私も後輩を誘って行く場合は飲み代も全部出すのが当たり前の時代だった。タクシーのおつりに関してはバブル崩壊後もクセが抜けず、まず5000円札をあらかじめ用意しておいて2000円位の料金の時は5000円を出して「おつりはえいで」と段階的にリハビリしていった。完治するまでに5年の歳月を要した。

おじさんについて行くとやはり1件目からクラブだ。バブル時代お決まりのブランデーやシャンペンを飲んだ。圧巻なのは盛り上がってきたらおじさんが手持ちのバックを開けて中の一万円札をホステスにつかみ取りさせる事だ。もちろんチップで店中の女の人が集まってくる。ルールは簡単で片手でいくらつかめるかだ。新札なので掴みにくく今までの最高は70万円位との事だ。うーん・・・なんともうらやましい。。。

みんな次々と掴んで行く。一体、いくら入っているんだ!!「僕にもやらしてください・・」と言えばやらしてくれるのだろうがこの時代男は「武士は食わねど高ようじ」だ。
おじさんがトイレへ行った隙に勝手につかみ取りをしよう。私の中の悪魔が囁く。。。
おじさんがおもむろに立ち上がった。。。トイレだ・・・バックは・・・バック・・・バックはしっかり持っている。チャックまで閉めていると言う念のいれようだ。。。。成金はいっいっいい・・・嫌だ!!

 何時間か過ぎた頃、おじさんは私に「用があるのでこれでどっかで遊んできいや・・」と5万円を渡した。店の女子とどかかへ行くようだ。その時、私が想像したのは・・たぶん女の子と二人っきりで将棋でも指しに行くのだろう・・・どちらにしろさすがは成金、男の中の男だ!!一生、この人物についていこうと心に決めた。

それからおじさんを見かけたのは10年位たった頃の木枯らしの吹く寒い時だった。見る影もない。かっての栄光は想像する事はできない・・・以前にビジネスに失敗し、都会で夜逃げしたらしい・・と言う事は聞いていた。。。私は見つからないように看板のかげへ隠れたのは言うまでもない・・・
人生は難しいものである。 完。



2015年7月31日金曜日

バブル時代 サーキットⅥ

いよいよ耐久レースが始まった。A’が先発した。後方からのスタートだったが徐々に抜いて行く。
しかし中山の登り坂は1500ccの排気量ではきついものがある。最終ストレートでついにBMW ATのおばちゃんを抜いた。
よくよく見るとおばちゃんはクーラーを効かせて走っているようだ。。。
20分が経過したので指定の交代場所で私もヘルメットをかぶってスタンバイした。それから2、3分後、悲劇が起こった。

登りで無理に追い抜こうとしたフィットのマフラーから白煙が・・・10000rpm近く引っ張ったようだ。
一気にペースダウンして私の前に・・・A’「がんばって!!」・・・
アホー・・・一応、交代したが30km位しか出ない・・・一応、1週した。レースを楽しむためブロックもしたが・・・BMWのおばちゃんにも抜かれた。。。。

 今回、かなりの金額がかかった。もちろん借金だ。しかし時代はバブル!!
何カ月かたてばカード会社から電話がかかってうぐいす嬢が美声で「カードの枠が増えました。増額のお手続きを行っても良いでしょうか?」と奏でるのであった。
そういえば明日は都会でエアロ販売で大儲けしている知り合いのおじさんに飲みに誘われていた。楽しみだな・・・
バブル万歳である。 完。