2015年7月13日月曜日

排ガス規制4_昭和64年頃

●昭和64年頃

空前の旧車ブームが到来しました。
 一説によると「シャコタンブギ」と言う漫画が火付け役とも言われました。
その漫画に登場する車両がハコスカやS30Z・ケンメリのワークス仕様
でもちろん前述のソレックス・タコアシ・デュアルマフラーと三種の神器が
装着されていました。
ブームとは恐ろしいもので、今まで、興味がなかった若者も一気に旧車を
購入するようになりました。そこで問題になるのは排ガス規制後の車です。
 車検に通らない。警察に捕まるでは、
にわかじこみの若者はしり込みするのは無理も無い所です。
そこに目をつけたのが大阪の業者です。さすがは商いの町です。
 10モードの排がスを財団法人の試験場でクリヤーすれば車検も通るし
警察の摘発にも対応できると言うアイデアを、考えました。当時も現在も
日本で測定できる試験場は4カ所あります。そこでなんとか試験を
 クリヤーすれば同型エンジンの場合は試験成績表のコピーで
良いので使いまわしが出来ます。
 例えば、昭和52年C-31 フェアレディZ(S30型の後期)エンジンL20に
 ソレックスを取り付け、EGRバルブ等の排ガス装置を、取外し
10モードの試験を受けます。その時、バルブのクリアランスを出来るだけ
広くとったり、点火時期を遅らせたり細工を行い通りやすくします。
それで合格すれば同型エンジンが搭載された車両、例えばジャパンとか
 ローレルでも試験成績表のコピーを車検の時に提出すれば車検証の備考欄に
「気化器」「原動機」とか記載されました。これで晴れて合法となるわけです。

この10モ-ド成績表を誰が名付けたか「ガスレポ」と呼びます。
 一説では坂本竜馬が名づけたとも・・・言われていません。その他の改造カ所がある場合は、
 一緒に陸運局に提出してお上の許可をもらうのですがこれを「公認」と
呼ぶのが由緒ただしい呼び名のようです。この公認が全盛期をむかえます。
どこの業界でも同じ道をたどるのですが「何カ所、
 公認をとっても50万円、当社は18万円、」と競争が激化していきました。  つづく 

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