2015年7月18日土曜日

嗚呼~ 哀愁のL型物語2話

嗚呼~ 哀愁のL型物語2話

月日は早いもので瞬く間に1カ月がたった。肝心のターボキットがない・・・
いやキットはあるが金がない・・・
私が言った。「ローンを組むしかないのか・・」

 Bが震える拳を握り締め言った。「未成年の場合、親の保証人が必要だぞ」
「その前にアンディの店に行ってみよう。」一同、黙り込んだ。
 格闘家アンディフグに似ている雷おやじが経営している店だ。
その上、番犬に凶暴なパトラッシュがいる事で有名だ。
アンディにかかと落としを喰らったら・・生きては帰れない。
一同、恐怖におののいた。
私が言った。「太平洋戦争に比べたら大した事はない・・・」皆、戦争は経験がなかった。
完全に外してしまった・・・
こうなったらアンディに相談して安く譲ってもらう・・・あわよくばただで貰えるかもしれない。
子供に空手を教えている位だ彼にもボランティア精神が大脳のどこかに潜んでいるに違いない。
いや世間はそんなにあまくない子供から月謝をむしりとっているだけかもしれない。
私達の心は振り子のように揺り動きアンディの店に行ってみると判断を下すのに1カ月と10日
の月日を要した。
Aは農家の息子で稲刈りまで時間がない。つづく 

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