2015年7月20日月曜日

嗚呼~ 哀愁のL型物語4話

嗚呼~ 哀愁のL型物語4話

大ボラ吹きのBは帰って来ない。とりあえずアンディに取り置きしてもらいその日は退散した。
それから数日して3人でなんとか3万円を工面してターボキットをアンディからゲットした。
30Zのボディはレストアしてシルバーに自家塗装している。エンジンを組み始める。
エンジンスタンド等と言うものはなくあっても貴族しか購入できない高価な物だった。
もっぱら廃タイヤの上やビールケースの上で組んでいく。
部品洗浄には母親の目を盗んで持って来たサンポールを水で薄めて使うのが正当な方法だ。
雑誌のバイブルを頼りにヘッド・ブロックと組んでいった。
そして完成。いよいよエンジンルームに納める時が来た。
車庫の上に角材を渡し、チェーンブロックでエンジンを吊り上げエンジンルームに収める。
なかなかミッションに合体してくれないが皆の努力で合体成功した。
タービン+マニホールドを取り付け、その後、インマニ・ウエーバーを組み付けた。
HKSサージタンク・パイピング今、思えばオイルクーラーか?と思えるような
インタークーラーを取り付けてなんとか形になった。
キャブはターボの圧がかかるのでフロートのフタの部分をアルミ充填材であらかじめ埋めておいた。完璧だ。
いよいよエンジンをかける。セルをまわすが・・・
全く、かかる気配がない・・・
何日も考えたがわからない・・・燃料は来ている。
プラグから火も飛んでいる。
なぜ・・・Bが言った。
「アンディに聞こう」皆、異論はなかった。
アンディに事情を話し黒電話で聞いてみると「カムの位置を合わしたかや?」と流暢な土佐弁で言った。
皆、目からうろこが落ちた。「そんな位置があったのか?」呆然とした。
アンディは続けた「クランクプーリーの刻みを0にあわせて、カムが上向いて・・スポロケにVのマークがあるろうが・・・
カムの-マークと合わせて・・」
なるほど・・・やるなアンディ・・皆、感動した。
アンディの言う通り組みなおしてみるとエンジンがあっけなくかかった。
ヘッドGKが3mmもあったのとラッキーなカム位置でバルブがあたってなかったので幸運だった。
もちろんヘッドGKもメタル製の中古だ。
エンジンを掛けて様子を見てみる。吹かしたら異音が聞こえる・・・
皆、叫んだ!!「なんじゃコリャー」 つづく。


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